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幕末

吉田松陰と弟子の往復書簡発見 徳川光圀の書勧める

 山口県萩市の松陰神社は28日、幕末の思想家・吉田松陰(1830~59年)が、松下村塾の教え子だった長州藩士、前原一誠(まえばらいっせい)(34~76年)とやり取りした往復書簡が見つかったと発表した。松陰は、中国の「四書」や徳川光圀らによる書物など読むべき書物を列挙して前原に伝えており、維新の志士たちを育てた松陰の指導者としての姿が浮かび上がる。

 書簡(縦16.7センチ、横52.3センチ)は2006年、前原の子孫が神社に寄贈した史料約2600点のうち、読書記録の冊子に挟まれていた。1857年に書かれたとみられ、学問の方法について教えを請う前原の手紙の裏面に、松陰が朱色の墨で返信をしたためた。

 四書の他に「国史略」「十八史略」など日中両国の歴史書など計11点を挙げ、前原の意思次第で議論に応じるとつづった。さらに儒学者の林羅山(はやしらざん)や荻生(おぎゅう)徂徠(そらい)ら8人を「心に刺さり、人を動かす言葉がある」と評価。徳川光圀、上杉鷹山(ようざん)ら江戸時代の「名君」6人の書物も読むことを勧めている。

 前原は松下村塾で洋学を学び、尊皇攘夷(じょうい)運動に加わった。維新後は政府の参議などを務めたが、木戸孝允らと対立し1870年に萩へ戻った。6年後、不平士族を率いて「萩の乱」を起こしたが、敗走して捕まり、萩で処刑された。

 書簡は来年4月8日まで同神社の特別展で展示される。【遠藤雅彦】

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