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社告

「没後50年 河井寛次郎展」作品紹介/下

 <出かけてみませんか 毎日新聞社の催し>

     「没後50年 河井寛次郎展-過去が咲いてゐる今、未来の蕾で一杯な今-」を東京都港区のパナソニック汐留ミュージアムで開催中です。前回に続き、同ミュージアムの岩井美恵子学芸員が、主な作品を解説します。(作品はいずれも河井寛次郎記念館蔵)

     ■青瓷〓血文桃注(せいじぜんけつもんとうちゅう) 1922年ごろ

     寛次郎初期の代表作。桃は長寿の象徴で中国古来の瑞果(ずいか)である。青瓷と辰砂(しんしゃ)の境目がきれいなグラデーションを見せている美しい色合いの水注であるが、辰砂は直接磁胎に塗られたものではなくさやの内側に施し窯のなかの炎と空気の流れによって胎に飛び移らせる高度な技法で定着させられている。若くして釉薬(ゆうやく)を自在に操った寛次郎の優れた技術が絶妙な発色を導き出し、中国古陶磁に倣った高い気品を感じさせる良品である。

     ■鉄釉抜蝋扁壺(てつゆうばつろうへんこ) 1943年ごろ

     褐色の鉄釉に抜蝋で花文が描かれた扁壺。抜蝋とは、蝋で器胎に文様を描き、蝋が固まったあとで施釉や絵付けをすることで、文様部分は釉薬がはじかれ、焼成中に蝋が飛んで抜き文となる装飾技法である。

     本作では、鉄釉のつや感と、寛次郎独特の伸びやかな花文様が対照的に素地の色を見せていて、色気とみずみずしさを感じさせ、さらに力強い作品となっている。また横に長い俵形の扁壺は、装飾を変え何度か寛次郎作品に登場している。

     ■キセル(デザイン) 1950年ごろから

     喫煙家であった河井寛次郎は、1950年ごろより真鍮(しんちゅう)を素材とするキセルのデザインを手掛けた。

     図案を自分で描き、制作を郷里島根安来の金工職人で遠縁にもあたる金田勝造に依頼した。寛次郎自ら愛用して楽しんだというこれらのキセルのうち、現在河井寛次郎記念館には23本が残されている。

     娘の須也子によると「父はキセルをデザインしてからは、たばこを楽しむというよりキセルを楽しんでいた」という。


     <会期>9月16日(日)まで、午前10時~午後5時半。水曜休館<会場>パナソニック汐留ミュージアム(パナソニック東京汐留ビル4階。JR・地下鉄・ゆりかもめ新橋駅、地下鉄汐留駅下車)<入館料>一般1000円(65歳以上900円)、大学生700円、中高校生500円。小学生以下は無料<問い合わせ>ハローダイヤル(03・5777・8600)

     主催 毎日新聞社、パナソニック汐留ミュージアム

     後援 港区教育委員会

     協賛 大伸社


     t.jigyou@mainichi.co.jp

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