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太陽光発電

茶畑で「一石二鳥以上の効果」 静岡の会社

茶畑に立つ流通サービス社長の服部吉明さん。頭上に並ぶのがソーラーパネル=静岡県菊川市で、古川幸奈撮影

 全国有数の茶どころ・静岡県の産地の一つ、菊川市の茶生産・販売会社「流通サービス」が茶葉栽培に使う設備を利用して太陽光発電に取り組んでいる。お茶だけでなく電気も生み出す「茶畑ソーラー」を「IoT」(モノのインターネット)と融合させ、将来は「全自動の茶畑」を実現させたい考えだ。

     今月上旬、同社社長の服部吉明さん(56)が菊川市倉沢で茶葉の生育状況を確認していた。耕作放棄地を再生した茶畑の上に、無数のソーラーパネルが取り付けられている。

     同市のような一大産地でも後継者不足などで耕作放棄地が目立つ。一方で、日本の緑茶輸出額は昨年、過去最高の約143億5700万円を記録した。

     海外で人気が高い抹茶の原料・てん茶の栽培は、生育中の茶葉に一定期間覆いをする必要がある。数メートルの支柱を立てて骨組みを作り遮光ネットをかける方法が一般的で、服部さんは骨組みの上にパネルを並べて発電することを思いついた。

     覆いはパネルの下に遮光ネットをかければよく、売電収入も得られる。同社は5年前に所有する茶畑にパネルの設置を始め、現在は年3000万円以上の収入があるという。

     耕作放棄地を再生したり、煎茶向けから抹茶向けの品種に植え替えたりする際に資金面で支えになるといい、服部さんは「一石二鳥以上の効果がある。茶葉の生育にも今のところ影響はなく、むしろ品質が上がっているという感触」と話す。

     服部さんは、発電だけでなくIoTを活用して新たな農業の手法につなげたい意向だ。得られる電力によって自動で水まきができるシステムの構築などを計画しているほか、スマートフォンと連動させ、遠隔地から茶畑を管理する構想もある。今秋には自動で遮光ネットをかけたり外したりする装置を導入予定だ。服部さんは「世界では茶ブームが起きているのに農家は減っている。夢のある農業で担い手を集めたい」と意気込む。【古川幸奈】

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