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 長野県富士見町に「道の駅蔦木宿」=写真=がある。ここの特徴は、特産物として栽培している「真っ赤なルパーブ」をテーマに取り上げていることだ。最近注目をされている野菜の一種であるルパーブは、シベリア地方の原産であって北国で作られてきたもので種類も多いという。もともとはグリーンの野菜で、根元が赤くなる程度だった。

     そのような中で、1975年ごろから町内で個人的に作られてきた真っ赤なルパーブがあった。これは貴重種といわれ、種子による栽培は不可能だったので株分けによって増やされてきた。現在、富士見町ルパーブ生産組合が中心になって管理していて、真っ赤なルパーブの株は販売されていない。

    特産品として注目されている「真っ赤なルパーブ」

     この富士見町の真っ赤なルパーブは、地域文化の創造と、暮らしの原点回帰として地方に可能性を作り出すものだ。ルパーブ栽培にあこがれる都会からの移住者の受け入れや、収穫体験に取り組んでいる。例えば、町中の遊休耕作地を移住者がルパーブ栽培を希望すれば、真っ赤なルパーブの株を分けていく予定があるという。

     「道の駅」は国土交通省が推進している政策で、1993年に103カ所が設置されたことから始まったものだ。24時間利用可能な一定数の駐車スペース、トイレ、24時間利用可能な電話、情報提供施設を備えることが登録の条件となっている。今年度までに全国に1145か所と設置が進んでいる。その機能は、休憩・情報発信・地域連携が特徴とされている。今後に期待したいことは、地域連携機能を拡大させることだ。例えば、自動車の休憩施設機能だけでなく、地域における「食と農と福祉の連携」の視点を組み込むことを提言する。このことは地域文化の魅力化や地域福祉の進展を担う場として期待できるからである。特に、障がい者福祉や高齢者福祉他の拠点を隣接させる等を提起したい。

     さらに、道の駅には、地方創生の拠点として、地域共生社会の場として「食い物の文化」の発信拠点として期待したい。道の駅に行けば、地方の特徴や文化が見えることは重要だ。地方の過疎・高齢化が進展するネガティブなイメージを一掃して、高齢化・人口減を逆手にとって、田園回帰を進める場が道の駅だといえそうだ。

     このように、地方の独自の特産品は、伝統文化との融合によって「食い物文化」による冠婚葬祭の供宴の機会を創造して、郷土への愛着を醸成することにも期待できる。島根県邑南町のように「A級グルメ」による地域おこしや、その場において障がい者が働ける「就労支援事業所」を組み込むことで、道の駅を核として健康増進による地域共生社会の姿も浮かんでくる。(NPO法人地域福祉研究室pipi理事長 渡邉洋一)

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