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絶滅危惧種

シジュウカラガン群れ千島列島に 放鳥成果か

シャシコタン島付近の海面から飛び立つシジュウカラガン。首の付け根に白い輪のある成鳥(右)とまだない幼鳥(右から2羽目)が群れを成す=2018年8月12日午前8時21分、私市一康さん撮影

 「日本雁(がん)を保護する会」の呉地正行会長=宮城県栗原市=と仙台市八木山動物公園は8月31日、「絶滅危惧」の渡り鳥、シジュウカラガン26羽を、ロシアの千島列島中部で8月に確認したと発表した。群れには多数の幼鳥もいた。同会などは30年以上、シジュウカラガンの復活に向けて取り組んでいるが、繁殖期にまとまって確認されたのは初めてで、確実に繁殖が進んでいることを示すという。

     バードウオッチャーの私市(きさいち)一康さん=千葉県鎌ケ谷市=が12日、シャシコタン島(無人島)西側の入り江をボートで航行中、島方面から飛来した26羽を確認。このうち海面に降りた23羽の写真を、呉地会長らが14枚の画像ごとに分析。個体の大きさに違いはほぼ見られないものの、成鳥の特徴である首の付け根部分に白い輪がある鳥と、今年生まれたばかりでまだ輪が現れていない幼鳥の特徴を示す鳥がおり、割合を調べると約4割が幼鳥と判断された。観察結果は、ロシアの専門家にも伝えたという。

     シジュウカラガンはかつて千島列島やカムチャツカを繁殖地にして越冬期には仙台市内でも多く見られたと伝わる。しかし、毛皮を取る目的で放たれたキツネに狙われ、1930年代後半には姿が見られなくなっていた。環境省のレッドリストには「ごく近い将来に野生での絶滅の危険性が極めて高い」絶滅危惧1A類として掲載されている。

     同会と八木山動物園は米国で再発見された鳥から繁殖させた計551羽を、95~2010年にシャシコタン島から約6キロ北西のエカルマ島で放鳥。国内でも07~08年の越冬期に49羽が確認されたのに続き、飛来数は毎年増え、昨冬は大崎市の化女(けじょ)沼などで約5000羽が確認された。ただ、日本に飛来する鳥の繁殖地は未解明だった。

     呉地会長は同市内で会見し、「幼鳥がいる群れは家族と考えられ、近くに繁殖地がある証し。島に上陸して調査するなど、繁殖地での生態や日本への飛来ルートなどの解明につなげたい」と語った。【山田研】

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