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資金洗浄

埼玉県信金通じ架空取引 北朝鮮関係企業も

 金融庁は、埼玉県信用金庫(埼玉県熊谷市)が過去約2年間にわたって海外送金した約18億7000万円が、資金洗浄(マネーロンダリング)に利用された疑いがあるとして、9月中旬にも立ち入り検査する方針を固めた。送金を依頼した企業と受取先企業の双方に営業実体が無く、送金先には北朝鮮と関係する可能性がある企業もあった。金融庁は信金のチェック体制に重大な不備がありマネロンの抜け穴に利用されたとみて、詳細を確認する。

 金融庁関係者によると、埼玉県信金は2016年5月から今年1月にかけて、埼玉県ときがわ町の自動車輸出入会社からの依頼を受け、23回にわたり米ドルと香港ドル、日本円を総額約18億7000万円(当時のレート換算)送金した。送り先は香港が最も多く、アラブ首長国連邦、インドネシア、台湾、ブラジルも含まれていた。

 この輸出入企業の社長は昨年日本国籍を取得したバングラデシュ出身の男性で、同信金に「バングラデシュの商社の代理人をしている」と語った上で、送金目的をいずれも「仲介貿易」と申告。書類には中古船舶や砂糖、コメ、タバコなどの輸入代金と記載していた。

 だが埼玉県信金の今年2月の監査で、送金した資金の出所や受取先の法人の実態が不明なケースが相次いで見つかった。報告を受けた金融庁が確認したところ、送金先の国や取扱商品が異なるのに、同じ金額を同時に送るなどの不審な点が多数見つかり、貿易自体が架空だった疑いが強まった。受取人の住所が架空だったケースや、北朝鮮系企業との取引が指摘されている会社も含まれていた。

 自動車輸出入会社の登記上の本店所在地には、無関係の中古車修理販売会社があり、実体がないペーパーカンパニーの可能性がある。金融庁は犯罪収益などを海外に移して隠匿するマネーロンダリングに同信金が利用された可能性があるとみている。埼玉県信金コンプライアンス統括部は、毎日新聞の取材に「個別の取引については答えられない。海外に送金したい顧客のニーズに応えるため、今後も監視体制の充実を図っていく」とコメントした。【鳴海崇】

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