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ドイツ

難民が独男性を刺殺 ネオナチデモが激化

警官隊と向き合い、外国人排斥を訴えて気勢を上げる極右のデモ隊=ドイツ東部ケムニッツで2018年8月27日、AP

 【ベルリン中西啓介】ドイツ東部ケムニッツで8月、難民申請者として入国した中東出身の男らがドイツ人男性を刺殺する事件があり、外国人排斥を訴える極右集団ネオナチのデモが激化している。容疑者の一人は強制送還の対象ながら、ドイツ国内にとどまっていた。政治的責任を追及する声も高まる中、独政府は過激な反難民・排外思想の対策に苦慮している。

 事件は8月26日午前3時ごろ、ケムニッツ繁華街で発生。家具職人のキューバ系ドイツ人男性(35)が男2人組と口論となった末、刃物で刺された。男性は搬送先の病院で死亡、一緒にいた友人2人も負傷した。

 地元警察はイラク人の男(22)とシリア人の男(23)を拘束。独紙ビルトによると、イラク人は2016年、難民申請をしたブルガリアに強制送還されることになったが、実施されずに、ドイツ国内で傷害や覚醒剤所持事件も起こしていた。

 ケムニッツがある東部ザクセン州は移民受け入れの経験がほとんどない旧東独州で、ネオナチや反イスラム運動の拠点として知られている。事件後、数千人規模のネオナチ支持者が集まり「(難民でなく)我々が国民だ」などと叫び、法律で禁止されているナチス式敬礼を繰り返した。

 事件翌日の27日には暴徒化した一部デモ隊が外国人を暴行する事件も発生。国政最大野党で反イスラムを掲げる「ドイツのための選択肢」(AfD)のガウラント党首は独公共放送で「ナチ式敬礼は正しくないが、人々が怒るのは当然」と述べ、メルケル首相の難民受け入れ政策を事件と関連付けて批判した。

 政府はデモが難民全般を犯罪者扱いする過激思想の拡大につながることを懸念。全国から警察官を動員し、ネオナチと反極右デモとの衝突を警戒する。8月31日にはギフェイ家庭相が閣僚として初めて事件現場を訪問し、献花。ギフェイ氏は「ザクセンとケムニッツはネオナチのための場所ではない」と述べ、政府がネオナチに反対する市民運動を支援することを強調した。

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