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米国

パキスタン軍事援助3億ドル停止 タリバン絶縁求め

 【ニューデリー松井聡】米国防総省は、パキスタンへの軍事援助3億ドル(約330億円)の支給停止を決めた。ロイター通信などが1日報じた。トランプ米政権はパキスタンに隣国アフガニスタンの旧支配勢力タリバンを支援しないよう求めてきたが、取り組みが不十分だと判断した模様。8月に発足したばかりのパキスタン新政権に対し、対テロ戦争への協力を強く迫った形だが、パキスタンの反発も予想され、アフガン情勢が一層混迷する可能性もある。

     米政府は1月に軍事援助の「凍結」を発表する一方、パキスタンのタリバンへの取り組み次第で凍結を解除する意向も示していた。しかし、今回の発表は「停止」で、3億ドル分の支給取りやめに踏み切った。今月5日にはポンペオ米国務長官がパキスタンを訪問し、先月18日に就任したカーン首相と会談する。米政府はポンペオ氏の訪問を前に「停止」を打ち出して圧力をかけた格好だ。

     パキスタンは「テロとの戦い」での米国の盟友だが、米政府は、パキスタン軍の一部がタリバン内の最強硬派「ハッカーニ・ネットワーク」をひそかに支援し、パキスタン領内での活動を黙認していると非難してきた。一方、米政府は7月、アフガンの和平に向けてタリバンと初めて直接会談。タリバン関係者によると、両者は近いうちに再度会談することに前向きとされる。

     米国はパキスタンに圧力をかけることで、ハッカーニへの支援停止や、タリバンが2001年以来続くアフガン政府側との戦闘をやめるように影響力の行使を迫る狙いがあるとみられる。

     ただ、カーン氏は従来、米国がパキスタンとアフガンとの国境地帯で実施している無人爆撃機を用いた攻撃を激しく非難するなど、反米的な言動で知られる。また、パキスタンの安全保障分野は「軍の専権事項」ともされ、宿敵インドがアフガン政府と良好な関係を築く中、アフガンで影響力を維持したい軍が政策を変更するのは難しいとみられている。

     米国の援助停止で反米意識がパキスタン軍内で高まった場合、ハッカーニによるアフガンでのテロが激化する懸念もある。また、パキスタンが友好国の中国や、近年関係を強めるロシアとさらに接近する可能性もある。中露はタリバンと一定の関係があるとされており、今回の米国の決定でアフガン情勢がより複雑化する可能性もありそうだ。

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