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東日本大震災7年半

子育て世代次々と 福島・川内村、「一人親」移住を支援 自然や村の優しさ好評

仕事を終え、子どもたちとくつろぐた星野奈々恵さん(中央)=福島県川内村で

 東京電力福島第1原発事故に伴う避難指示が解除された福島県川内村が、シングルマザーなど一人親世帯の移住に力を入れている。子育て世代を増やそうと2016年度から移住支援に取り組み、現在まで7世帯が移り住んだ。成果は上々で、近隣の自治体も関心を示している。【中村聡也】

     川内村は原発事故後、一部に避難指示が出された。村内の避難指示は16年までに全て解除されたが、7月末現在の人口は2686人と震災前より1割以上少なく、特に子育て世代の減少が激しい。

    川内村の位置

     村は人口を増やすため、一人親世帯の移住に着目。15歳未満の子どもがいる一人親世帯に移住費用50万円を支給▽保育園の無料化▽村営住宅の紹介--など支援を充実させた。体験ツアーも年1回実施。小中学校の視察などで移住後の生活をイメージしてもらい、「子育て向きの環境」をアピールした。1年目に1世帯が移り、その後も移住者が続いた。

     今年1月、長女(9)と長男(5)を連れて茨城県ひたちなか市から移り住んだ星野菜々恵さん(33)は、両親が福島県出身だったため興味を持ち、昨年7月の体験ツアーに参加。村の人たちは子どもに優しく、「自然豊かな環境でのびのび子育てするのが良いよ」と声をかけられたのが決め手になった。

     移住前はアウトドア用品店に勤めており、「夜遅くまでの勤務で子どもの顔が見られず、会話も減っていた」という。今は紹介された村内の工場で働き、「以前に比べて子どもと接する時間が増えた」と笑顔を見せる。

     移住をさらに増やすための課題は雇用先と住居の確保だ。雇用の受け皿として期待する工業団地の誘致企業はまだ1社のみ。住居も「空き家バンク」を活用して選択肢を増やす必要があり、村は対応を検討している。

     川内村の取り組みは周辺自治体の刺激になっている。17年4月に避難指示が一部地域で解除された富岡町は今年4月から、子ども1人当たり18万円を3年間補助するなどの施策を始めた。同町の担当者は「少しでも子育て世帯が住みやすい環境を整えたい」と話している。

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