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大岡信と戦後日本

/6 50年代の詩壇 「感受性の祝祭」の到来

 大岡信(まこと)は1953(昭和28)年春に東大を卒業、読売新聞の外報部記者となる。ここから3、4年の間に、彼は詩と詩論の両面で目覚ましい活躍を見せた。いや、むしろ同世代を代表する詩人・評論家として認められるとともに、以後、21世紀初めに至るまで、旺盛な活動は切れ目なく続いたといっていい。

 まず、50年代前半から半ばごろにかけての詩壇の状況を概観しておく。さまざまな戦後詩の論じ方があるが、何といっても詩誌『荒地(あれち)』の存在は大きい。鮎川信夫(20~86年)、田村隆一(23~98年)ら戦前にモダニズム詩から出発し、第二次世界大戦を兵士や動員学徒として体験した世代を核とする人々が参加し、「現代は荒地である」という意識を共有していた。

 一方にプロレタリア詩の系譜を継ぐ関根弘(20~94年)らの詩誌『列島』があり、さらに高村光太郎(1…

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