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新聞協会賞

本紙「旧優生保護法を問う」受賞 最多30件

宮城県子育て支援課内のキャビネットから見つかった「優生手術台帳」=宮城県庁で遠藤大志撮影

 日本新聞協会は5日、2018年度の新聞協会賞を発表した。優れた報道に贈られる編集部門で、毎日新聞東京本社の「キャンペーン報道『旧優生保護法を問う』」(企画部門)など計3件が選ばれた。毎日新聞の編集部門での受賞は3年連続30件目で、同部門の最多記録を更新した。

 「旧優生保護法を問う」取材班(代表、遠藤大志・仙台支局記者)は、「不良な子孫の出生防止」を目的に障害者らに不妊手術を強いた旧優生保護法(1948~96年)に基づき、15歳の時に手術を強制された宮城県の60代女性が全国で初めて国を相手に損害賠償請求訴訟を仙台地裁に起こす方針であることを昨年12月3日朝刊で特報した。

 さらに、差別や偏見を恐れ被害を訴え出られなかった人々の境遇や苦悩、不妊手術に関わった医師や行政関係者の証言を報じたほか、法制定の経緯や背景、全国の都道府県や公文書館に残る旧法関連の記録を掘り起こし、半世紀近くにわたって闇に閉ざされてきた実態に光を当てた。

 東京本社地方部を中心に全国の記者がかかわったキャンペーン報道は、党派を超えた国会議員による救済の動きや国による全国調査、各地での国に対する一斉提訴の動きにつながった。

     ◇

<日本新聞協会が発表した授賞理由>

 毎日新聞社は、旧優生保護法の下で知的障害を理由に不妊手術を強制された女性が初の国家賠償請求訴訟を起こす方針であることを平成29年12月3日付朝刊1面で特報。30年6月11日までに476本にわたる記事で障害者らへの人権侵害の実態を明らかにした。

 資料の発掘を通じて負の歴史を検証し、被害者・家族の悲しみや医師の悔恨など、数々の証言を引き出し多角的に報じた一連の報道は、各メディアがこの問題を取り上げる中で先導的役割を果たし、救済制度実現への動きにつなげた。

 全国の取材網を駆使して国家による差別の実態を伝えた広がりのある優れたキャンペーン報道として高く評価され、新聞協会賞に値する。

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