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日台経済シンポ

米中貿易摩擦、台湾製造業にも影響

 米中貿易摩擦が高まる中で日台経済を考えるシンポジウム「トランプ政権の貿易政策と東アジア経済 日台経済への影響」(アジア調査会主催)が4日、東京の日本記者クラブホールで開かれた。日台のパネリストからは「米中の貿易摩擦は台湾の基幹産業である製造業のビジネスモデルにも大きな影響を与える」との指摘があり、対話に戻ることを望むとの声が上がった。

     シンポジウムでは▽大庭三枝・東京理科大教授▽陳錦稷・中信金融管理学院(台湾)教授▽赤羽淳・中央大准教授▽坂東賢治・毎日新聞論説室専門編集委員が基調報告を行った。

     赤羽氏は半導体や液晶パネルなど台湾の基幹製造業で、台湾から供給された部品を中国で組み立て、米国に輸出するというサプライチェーン(部品供給網)が、「トランプ政権の保護主義政策によって崩れ始めている」と報告。サービス業などへの多角化や中国依存からの脱却が求められていると指摘した。陳氏は米中貿易摩擦の長期化は避けられず、被害が少なくない台湾で懸念が広がっているとの見方を示し、「米中の制度的な貿易対話を進めることが必要だ」と訴えた。

     東アジアでも議論が進む地域経済統合をめぐっても、議論が交わされた。大庭氏は東アジアのサプライチェーンで存在感を持つ台湾が、中国の反対などで環太平洋パートナーシップ協定(TPP)や東アジア地域包括的経済連携(RCEP)に加わることができない現状を紹介。東南アジア諸国連合(ASEAN)諸国などとの経済的関係を強化する「新南向政策」を掲げる蔡英文政権にとって、可能な分野から各国との協力を積み重ねていくことが重要との見方を示した。

     陳氏は台湾がTPPに加われば日本や韓国などとの相互補完性が高まり、双方にメリットがあると説明。馬英九政権(当時)が2013年に中国との間で調印したサービス貿易協定に学生らが強く反発した「ひまわり運動」を例に、「失敗の教訓を生かし、民意の反発を受けないように進めるべきだ」とした。【林哲平】

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