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台風21号

近畿の鉄道 一部地下鉄除きほぼ全線で運休

台風21号の影響で、運転取りやめになり閑散とした駅構内=JR大阪駅で2018年9月4日午前11時41分、三村政司撮影

 台風21号の影響で京阪神を中心とした近畿の鉄道は、地下鉄の一部路線を除いて4日昼ごろから全線で運転を取りやめる事態となった。国土交通省近畿運輸局は「台風でこれほど大規模な運休は近年記憶にない」と話す。前日から計画運休を予告していた鉄道もあったが、主要駅では帰宅できない会社員や、目的地にたどり着けない外国人観光客の戸惑う姿がみられた。一部の路線は夕方から夜にかけ運転を再開したが、混乱は終日続いた。

     計画運休を予告していたJR西日本は予定通り、4日正午過ぎまでに近畿全線で運転を取りやめた。強風で線路内に飛来物が散乱し、除去に時間がかかるため、同日中の在来線再開を見送った。午前中に運行を止めた山陽新幹線の新大阪-広島間は午後4時50分ごろから岡山-広島間で運転を再開した。JR東海は午後2時ごろから東海道新幹線の全線で運転を取りやめた。

     午後8時半に終日の運転見合わせが発表され、JR大阪駅のタクシー乗り場には70人以上の通勤客らが列を作った。大津市の会社員、新田紀子さん(48)は「行列を見てどっと疲れが出た。乗るまで何時間かかるのか……」とため息をついた。

     私鉄では、計画運休を決めていた京阪電鉄と南海電鉄に加え、予告していなかった近鉄、阪神電鉄、阪急電鉄なども昼ごろまでに順次運転を休止した。

     関西国際空港に乗り入れるJRと南海の路線は、連絡橋へのタンカーの衝突で、再開の見通しが立たず、各駅でも多くの観光客が途方に暮れた様子でスーツケースに座り込んでいた。4日朝に関空に到着したドイツ人、ヘンドリック・シューマンさん(37)は南海難波駅で「大阪までは着いたが、宿を予約している京都までどう行けばいいのか」と困惑していた。

     一方、計画運休を受け、事前に対処した人も。和歌山市からJR阪和線で大阪市内に通勤する会社員、小野田真弓さん(53)は出勤を取りやめた。「これまでは通勤途中で電車に閉じ込められたこともあった。前日の段階で分かれば、段取りをつけやすく助かる」と受け止めていた。

     大阪府は、職員が災害時の通勤途中に危険が想定される場合に認められる特別休暇の制度をあらかじめ各部局に通知。JRや南海、近鉄など早期に運行取りやめが決まった沿線に住む職員らは、所属長の判断で昼前から次々と早退した。

     今回の計画運休について、関西大の安部誠治教授(交通政策学)は「不要不急の外出自粛や会社の休業を促し、駅での大きな混乱を防いだ。安定輸送は鉄道会社の使命だが、安全確保が大前提だ」と評価した。一方で、外国人観光客への対応を課題に挙げ、「駅の掲示やホームページも分かりやすくし、台風シーズンの運休可能性についても事前に海外に発信しておくべきだ」と話した。【津久井達、加藤佑輔、木原真希、松本光樹】

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