メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

ぐるっと首都圏・食べる・つながる

千葉・いすみ 器械根イセエビ 大きくて濃厚な味わい 好漁場物をブランド化 /東京

 「イセエビ」といえば、三重県の伊勢志摩を思い浮かべる人が多いかもしれないが、5年前に三重県を抑えて1位になった県がある。2016年の年間漁獲量で、全国2位(180トン)となった千葉県だ。房総沖は漁の解禁も8月と、全国の他の産地より1~2カ月ほど早い。なかでも好漁場が広がっているのが、いすみ市周辺の海域。絶品のイセエビを求め、大原漁港を訪れた。【町野幸】

     午前8時。大原漁港に水揚げされ、選別台の上に載せられたイセエビが「ビシッ、ビシッ」と大きな音を立て、勢いよく跳びはねた。暗赤色の濃い色のものや鮮やかな赤色のものがあるが、真っ赤なイセエビはいすみ市の沖合10キロ以上先の水深約20メートルで120平方キロメートルに及ぶ「器械根(きかいね)」と呼ばれる岩礁地帯にすみ着く。周辺は黒潮と親潮がぶつかり合うために栄養が豊富で、大きく育って濃厚な味わいになるという。

     千葉県はいすみ市から勝浦市沿岸で取れたものを「外房イセエビ」に認定しているが、いすみ市や夷隅(いすみ)東部漁協は器械根周辺のものを「器械根イセエビ」や「伊勢海美」のブランドで売り出し、差別化を図っている。

     漁は仕掛けた網で捕獲する「刺網」で行われる。60年以上のベテラン、荘司年春さん(78)は午後1時、35隻ほどの漁船と一斉に港を出発する。漁場は早い者勝ちで、長年の経験で得たポイントに網を仕掛けた後、午後7時半に寝て、翌日の午前1時半に起床する。夜行性のイセエビが絡まった網を巻き上げるためで、同5時ごろには手早く網から外し、いけすに入れる。荘司さんは「身がぱんぱんに張っている」と満足そうだ。

     漁港近くにある「海鮮・浜焼き 海老屋」で、いけすからすくい上げた鮮度抜群の器械根イセエビを調理してもらった。ピンクがかったつやつやの身が、手際よく包丁でさばかれていく。

     運ばれてきたのは丸一匹を使った刺し身とみそ汁。刺し身はぷりぷりした弾力のある食感と甘さがたまらない。おわんには、みそがたっぷり詰まったエビの頭が入り、だしのうまみが口の中に広がる。

     旬は8~10月だが、同店では1年中味わえる。豪快なイセエビの天丼もこの店の人気メニュー。店長の関野啓子さん(51)は「北海道から食べに訪れる人もいる」と絶対の自信を持つ。JR外房線とローカル線「いすみ鉄道」の大原駅から徒歩で約10分。鉄道の旅で、のんびり訪れてみるのも一興だ。


    取扱店◇

     「海鮮・浜焼き 海老屋」(千葉県いすみ市大原10095の6、0470・62・1126)や漁協直営店「いさばや」(同市大原11574、0470・64・0131)など、市内30カ所ほどの飲食店や宿泊施設で味わえる。海老屋やいさばやでは、電話による配送の注文も受け付けている。


     ツイッター @mainichi_shuto

     フェイスブック 毎日新聞 首都圏版

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 日産会長逮捕 ゴーン神話「数字の見栄え良くしただけ」
    2. ゴーン会長逮捕 日産社長「私的流用、断じて容認できない」 会見詳報(1)
    3. 全国高校サッカー 県大会 西京、5年ぶり全国切符 高川学園の猛攻しのぐ /山口
    4. 高校野球 誤審で甲子園行き明暗…終了一転逆転 岡山大会
    5. 日産 ゴーン会長を解任へ 「会社資金を私的に流用」

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです