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社説

医学部の入試状況調査 男子優位はやはり不自然

 東京医科大の入試不正問題を受け、文部科学省が全国にある国公私立81大学の医学部医学科の入試状況を調べた中間まとめを公表した。

     同大が女子受験生らを不利にする採点をしていたことから、過去6年分の入試で、男女別や年齢別の志願者数、合格率などを聞いた結果だ。

     毎年6、7割の大学で男子が女子よりも合格率が高かった。全大学の6年間の平均も男子11・3%に対し女子は9・5%と差が付いている。

     男女比の偏りが最も大きかったのは順天堂大で、男子の合格率は女子の1・7倍にもなる。その偏りの大きさは私立大で目につく。

     逆に国立の弘前大は、女子が男子よりも1・3倍高かった。国立大では女子の合格率の高さが目立った。

     男子の合格率が女子をはるかに上回っているのは、やはり不自然だ。

     これまでは男女別の合格率を公表していない大学が多かった。関係者の間で「医学部は女子が合格しにくい」とされていた入試の合格率を明らかにしたことは意味がある。だが、疑問が解消したわけではない。

     問題は、この数字が女子受験生らに、故意に不利な扱いや採点をした結果なのかどうかだ。

     さらに言えば、大学入試では文系理系を問わず、合格率は男女ほぼ同じか女子のほうが高い。文科省も「医学部だけが傾向が異なる」と認めるが、明確な理由は分からない。

     今回は、推薦や一般入試をすべて含めた合格率の調査結果だ。

     一般に医学部の入試は、2次試験に小論文や面接があり、東京医大でも小論文で女子らが不利になる採点をしていたことが分かっている。

     医学部の卒業生は、系列の病院で勤務するケースも多い。結婚や妊娠で離職しやすいとされる女性医師を敬遠し、男子を多く合格させる背景が東京医大ではあった。他の大学も同じような事情が働いていないか。

     調査では、東京医大以外に「特定の受験生に加点する」などという不正を認める回答はなかったという。

     だが、こうした不自然な入試結果が判明したことを受け、文科省はさらに2次試験など個別試験の合格率など詳細な追加調査をすべきだ。

     大学は合否基準を明確にし、不合格者への成績開示などで不利な扱いがないことを証明する必要がある。

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