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イラン原油

10月から輸入停止へ 米制裁受け

2017年度の日本の原油調達先

 米トランプ政権によるイランへの経済制裁再開を踏まえ、国内の石油元売り各社は、10月積みのイラン産原油から輸入を停止する方針を固めた。発注期限となる9月上旬にイラン側へ停止を通知。サウジアラビアなどからの調達に切り替えて安定供給を維持するが、イラン産の取引が減ることで、当面は世界的に原油価格の上昇圧力が続きそうだ。

 米国は日本や欧州などイラン産原油を輸入する各国に対し、11月4日までに禁輸措置を取るよう求めている。契約内容は元売り各社や産油国によって異なるが、イラン産の場合、発注翌月に船積みし、1カ月弱かけて日本まで運び、代金を決済するケースが多い。このため元売り各社にとって、輸入継続の可否を判断する最終期限は「(制裁開始から)逆算すると9月が一つのポイント」(最大手のJXTGホールディングスの小野田泰常務)になっていた。

 日本政府は「輸入が継続できるよう米国と粘り強く協議していきたい」(世耕弘成経済産業相)とし、制裁の適用除外を求めて交渉中。だが、「米国の姿勢は非常に厳しい」(経産省幹部)のが現状で、除外を勝ち取るめどは立っていない。輸入を継続すれば米国での事業展開で制約を受ける恐れがあり、JXTG、昭和シェル石油、コスモ石油、出光興産など各社は事実上時間切れで輸入停止の判断に追い込まれた格好だ。

 日本の原油輸入量全体に占めるイラン産の比率は2017年度で5%(960万キロリットル)にとどまる。元売り各社は、同39%(7294万キロリットル)と最大の調達先であるサウジアラビア産などに切り替えることで「安定供給は可能」としている。

 イラン産原油の最大の輸入国である中国やトルコが対米関係の悪化も背景にイランからの輸入を続ける一方、日本や韓国、欧州などが停止する見通し。この結果、イランの原油輸出は半減するとの見方が多い。日本や欧州などは他の産油国からの輸入で穴埋めする方針だが、市場では「産油国全体でいざという時の増産余力が低下する懸念が強まる。これから半年くらいは原油相場が上がりやすい状況が続く」(エコノミスト)との指摘が出ている。【和田憲二】

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