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社説

中高生ネット依存が拡大 現状を放置してはならぬ

 インターネットへ過度に依存する中高校生が全国で推計93万人に上ることが厚生労働省研究班の調査で分かった。2012年度に行った前回調査の51万人からほぼ倍増した。

     スマートフォンによるオンラインゲームや会員制交流サイト(SNS)の普及が影響したとみられる。成績の低下だけでなく睡眠障害、ひきこもり、暴力などにつながることもある。現状を放置せず、社会全体で深刻に考えるべきである。

     研究班は全国の中高生ら計6万人余について調べた。「ネットをやめようとしたがうまくいかなかった」「大切な人間関係を台無しにした」などの8項目で5以上当てはまる人を、ネット依存と位置付けた。

     中学男子の10・6%、女子の14・3%、高校男子13・2%、女子18・9%が該当した。スマホ普及が依存症の中高生を急増させている状況がうかがえる。弊害では「成績低下」「居眠り」「遅刻」「友達とのトラブル」の順に多かった。

     今回の調査では対象となっていないが、小学生や幼児のスマホ使用も増えている。ネット依存はより低年齢化しているとみるべきだろう。

     11年に国内初の「ネット依存外来」を開設した国立病院機構久里浜医療センターには年間約1500人のネット依存症の患者が受診する。約7割が未成年で、ほとんどがオンラインゲームにのめり込んでいる状態という。

     理性をつかさどる機能が低下し、「わかっていてもうまくできない」患者もいる。朝起きられない、物に当たる、壊す、家族に暴力をふるう--などの症状も表れるという。

     ゲーム障害は、世界保健機関(WHO)が6月、新たな病気として国際疾病に分類し、来年5月の総会で正式決定する見通しだ。疾病とされることで治療法の確立につながると期待されるが、ゲーム業界からは反発の声も上がっている。

     まずは家族で予防に取り組むべきだろう。情報機器を使う際は、夜9時以降や食事の時にスマートフォンは触らないようにするなど、親子でルールを決めておく必要がある。

     深夜は未成年がゲームにアクセスできないような規制も検討すべきではないか。政府は早急に対策を講じなければならない。

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