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福井

伝統工芸「焼き物」「漆器」コラボ 商品化目指す

腕時計のイメージ。漆塗りで仕上げた文字盤の周りに、越前焼のリングを乗せる=福井県越前町小曽原の越前焼工業協同組合で2018年8月31日午後3時45分、大森治幸撮影
薄焼きの技術を生かした酒杯=福井県越前町小曽原の越前焼工業協同組合で2018年8月31日午後3時53分、大森治幸撮影

 福井の伝統工芸品の「越前焼」と「越前漆器」を組み合わせた腕時計を商品化するプロジェクトを、越前焼工業協同組合(福井県越前町)が中心になって進めている。焼き物と漆器という福井の技を広くアピールする狙いだ。プロジェクトは県の支援も受けており、ふるさと納税による全国からの寄付を14日から募る。目標は試作品の製作費100万円。【大森治幸】

     越前焼には約850年の歴史がある。元々は、旧宮崎村と旧織田町(いずれも越前町)で採れる粘り強い土を使って、水がめなどが盛んに作られた。やがて職人たちが集まり、伝統工芸として根付いた。

     しかし、全国的に見れば、陶器の産地は各地にある。そこで、越前焼組合は2006年度、他産地との差別化を図ろうと地元の土を生かした高い強度の土を、県工業技術センター(福井市)と開発した。

     この土で焼き上げた陶器は従来より1・6倍ほど強いため、薄さを追究した製品作りも進んだ。縁の厚さを1ミリ以下の薄さにした酒杯は口当たりが良く、14年度には経済産業大臣賞を受賞した実績もある。

     販路拡大も目指し、腕時計に目を付けた。越前焼組合の営業課長、大瀧和憲さん(48)は「伝統工芸品になじみのなかった客層にも手に取ってもらえそうな商品媒体を選んだ」と話す。腕時計との相性も考慮し、合作の相手には隣接する鯖江市の越前漆器を選んだ。

     腕時計の文字盤は、漆や蒔絵(まきえ)で彩る。薄焼きで仕上げた越前焼のリング(直径約3・5センチ、厚さ約1ミリ)をその上に乗せる。越前焼独特の土の風合いを感じられるのが特長だ。

     商品化を検討するため、まずは10パターンの試作品を作ることにしており、県が創設した支援制度の下で全国から寄付を募る。

     県の支援制度は「ふるさと納税」を活用した施策。インターネット上で寄付を呼びかけるクラウドファンディングの専門サイト「Readyfor(レディーフォー)」上でプロジェクトを紹介してもらい、寄付を募る。賛同者からの寄付は県へのふるさと納税として扱い、寄付額に応じた奨励金を越前焼組合などの事業者に支給する。県は腕時計づくりを含め、県内計八つのプロジェクトを支援することを決めた。

     大瀧さんは「海外展開も視野に、良い商品を作りたい」と意気込んでおり、寄付者には薄焼きの酒杯などを贈る予定だ。県地域交流推進課も「福井の技や魅力を県外の人たちに知ってもらう好機だ。多くの寄付が寄せられればうれしい」と期待を寄せている。

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