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社説

北海道地震と市民生活 停電の悪影響を最小限に

 北海道胆振(いぶり)東部地震の影響が長期化する様相だ。大規模な土砂崩れによる被害者の捜索活動が続くが、死者は10人を超えなお多くの人の安否が不明だ。救出を急いでほしい。

     北海道全域が停電になるブラックアウトが発生し、地震の影響が直接の被災地にとどまらないことが今回の震災の特徴だ。

     道内全域の約295万戸で発生した停電は徐々に回復しているが、なお多くの住宅が停電している。全面復旧には時間がかかる見通しだ。

     電気は我々の生活と切り離せない。停電で、携帯電話のバッテリーが切れた人が相次いだ。札幌市が携帯電話の充電コーナーを設けたところ、約600人の行列ができた。現代人にとって携帯電話が欠かせないことを改めて示した。

     携帯電話は通話だけでなく、インターネット経由での情報取得や安否確認、ソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)での発信など、災害時に重要な手段となる。

     今回のような全面的な停電も想定してどう備えればいいのか。

     たとえば、車のシガーソケットからでも充電できるアダプターがある。ハイブリッド車や電気自動車(EV)には、より大きな容量の電気を供給する機能を持っているものが多い。これは、一般的な家電製品も利用できる。日常生活の中の工夫も、災害への備えにつながる。

     停電によって病院も深刻な状況に陥った。札幌市内の病院では0歳女児の酸素吸入器が止まり、別の病院に搬送された事例もあった。病院の機能は今も十分に戻っていない。

     人工透析の患者への手当ても緊急を要する。熊本地震の時も多くの患者が危機にさらされた。北海道内には透析患者が約1万5000人おり、透析が可能な病院に患者を割り振って対応している。

     こうした病院など重要施設に電力を供給するため、政府が主導し、東京電力などから50台以上の電源車が北海道に入っている。緊急時にスムーズに対応できるような態勢作りが欠かせない。

     高齢者や障害者ら災害弱者が、電気のない生活で孤立化しているようなことはないか。震災の長期化に備え、自治会など地域全体の目配りも今後、より重要になる。

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