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スウェーデン総選挙

極右政党・民主党が第2党の勢い

 【ロンドン矢野純一】スウェーデンで9日、総選挙(定数349)が実施される。移民排斥を主張する極右政党・民主党が支持を広げ、前回2014年に獲得した49議席から大幅に上積みし、第3党から第2党に躍り出る勢いだ。難民に寛容な福祉国家の姿が変容する可能性もある。

     「難民対策に福祉予算が費やされ、国民への福祉が崩壊している」。民主党のオーケソン党首が、8月27日にあった党首討論で持論を展開すると会場から拍手がわき上がった。難民拒絶の姿勢を他の党首から批判されると「我々が支持を得ているのは、国民が問題の重要性を理解しているからだ」と反論した。

     世論調査会社「Sifo」の調査(3~5日)によると、与党で第1党の中道左派・社会民主労働党(前回獲得議席113)の支持率は25.1%で、前回選挙の得票率31%から大幅にダウンしている。民主党は16.9%で4ポイント増加。第2党の穏健党(同84)は17.2%で6.1ポイント落としている。

     「難民が社会を分断し、治安を脅かしている」「EU(欧州連合)離脱の是非を問う国民投票を実施する」。民主党は、欧州各国の極右政党と同様の主張を展開。1988年の結党メンバーの中にはネオナチの党員もおり「スウェーデン人至上主義」を掲げる。05年にオーケソン氏が25歳の若さで党首に就任後は、極右を連想させるような党のロゴを変えるなどソフトなイメージを打ち出し、徐々に国民に浸透し始めた。

     支持者急増の背景には15年に欧州で起きた難民危機がある。シリアなどから多くの難民が欧州を目指し、スウェーデンでは同年に16万人が難民申請した。17年4月にはストックホルムで過激派組織「イスラム国」(IS)を支持する難民によるテロで4人が死亡。民主党は「難民が治安を悪化させている」と主張して支持を広げた。

     一方、政権与党の社会民主労働党は、難民を全面的に受け入れてきた政策を軌道修正。難民審査を厳格化し、17年は約3万人の申請を却下した。欧州へ向かう難民総数が減ったことも影響し、同年の申請数は約2万5000人に減少した。

     選挙で同党は、多くの難民を帰還させたことを強調。治安対策として警官を24年までに1万人増やすことを公約としている。党首のロベーン首相は「政権に民主党を入れないために、我々に投票してほしい」と述べ、極右政党の伸長に危機感を募らせている。

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