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全米テニス

快進撃・大坂の心を「大人」に ドイツ人の師

 【ニューヨーク浅妻博之】精神面で大人に成長した20歳の新鋭が、日本女子テニスの歴史を塗り替えた。6日に当地で行われたテニスの4大大会、全米オープン女子シングルス準決勝で、前回準優勝のマディソン・キーズ(23)=米国=を破った大坂なおみ(20)=日清食品。4大大会シングルスで日本女子初の決勝進出という快挙の陰には、今季から指導するドイツ人のサーシャ・バイン・コーチ(33)の存在があった。

 「恥ずかしがり屋で愛らしい」。バイン氏が大坂に会った時の第一印象だ。「完璧主義者」と自己分析する大坂は悲しくても、うれしくても素直に感情を表に出す。身長180センチと恵まれた体格で、最速200キロ超の高速サーブや強烈なフォアハンドはプロ転向した15歳の頃から世界トップクラスだったが、感情をコントロールしきれずに自滅する場面もあった。そんな大坂の性格を、バイン氏は「うそ偽りがない」と前向きに受け止めた。

 決勝で対戦するセリーナ・ウィリアムズ(米国)ら数々の名選手の練習パートナーを務めたバイン氏は、女子選手の力を引き出す指導に定評があった。大坂には、「相手が何もしていないのに、自ら負けていることに気付きなさい」と諭した。独りよがりではなく相手の特徴に対応したプレーをする「大人のテニス」を求めたのだ。

 準決勝では、強打が売りのキーズとのラリーでもむきになってパワーで押し切ろうとせず、深く正確なストロークで左右に振って根負けさせた。「大会中に成長してくれた」とバイン氏が言えば、大坂は「楽観的な彼はネガティブになりがちな私を毎日楽しくしてくれる」と感謝する。

 伊達公子ら日本を代表する選手がはね返された「グランドスラム準決勝の壁」。ついに打ち破った瞬間、大坂はうっすらと涙を浮かべ、すぐに笑顔でスタンドに目をやった。「チームのみんなが見てくれていて、ありがたかった」。視線の先に、笑顔のバイン氏がいた。

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