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外来カミキリムシ

猛威止まらず 桜や梅の木、被害広がる

クビアカツヤカミキリの成虫=群馬県提供
樹木の根元にたまったおがくず状のフラス=群馬県提供

 国指定の特定外来生物で、桜や梅の木を食い荒らす「クビアカツヤカミキリ」の被害が急速に広がっている。群馬県によると、今夏に被害を受けたり成虫が見つかったりした樹木は昨年の2倍以上。薬剤注入やネットによる防虫対策も功を奏さず、関係者は頭を抱えている。【杉直樹】

 このカミキリムシは成虫が体長2.5~4センチの外来種。成虫は光沢のある黒色で首のように見える胸部が赤いのが特徴。繁殖力が非常に強く、卵の数や産卵回数も在来種の数倍という。幼虫は樹木の内部を食い荒らしながら2、3年でさなぎになる。幼虫が侵入した木からは「フラス」と呼ばれる、ふんと木くずの混合物が出る。

 原産は中国、朝鮮半島、ベトナム北部など。貨物などに紛れて国内に侵入したらしい。2012年に愛知県で初めて見つかり、県内では15年7月に館林市で初めて確認された。環境省が今年1月に特定外来生物に指定、飼育や販売を禁じている。

 県は昨年から被害実態の調査を始め、昨夏は東毛7市町で計682本の樹木が被害を受けたが、今夏は計1510本へ急拡大した。昨年フラスが確認された太田市では今年、成虫も見つかった。樹木間を飛んで移動し、繁殖しているとみられる。樹木の侵食が進むと伐採せざるを得ないが、多額の費用に加え、桜や梅の木に愛着を持つ住民感情に配慮する必要も生じてくる。

 そこで、関係自治体は「早期発見、早期駆除」に注力してきた。館林、板倉、千代田、明和、大泉、邑楽の6市町と県は4月に対策協議会を設け、成虫の活動が活発化する5月末~8月に向け、住民らに通報を呼びかけた。幼虫が侵入した穴に薬剤を注入したり針金で駆除したほか、周辺の桜には防虫ネットを巻くなどして備えた。

 被害の拡大に歯止めがかからない現状を受け、県はより有効な薬剤の試験を重ねているが、実際に使えるようになるのは来春ごろの見込みという。県の担当者は「やはり早く見つけて駆除するのが重要。県民の皆さんの協力が欠かせません」と訴える。成虫やフラスを見つけた場合は、最寄りの市町村役場か県自然環境課(027・226・2872)へ。

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