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米国

日本車「次の標的」か トランプ氏、輸入制限を示唆

米国が検討中の自動車・同部品輸入制限に対する各国の対応

 【ワシントン清水憲司】トランプ米大統領が通商問題を巡り、日本への圧力を強めている。7日には「米国とディール(取引)しなければ、大問題になると日本は理解している」と発言。貿易赤字の削減を目指した2国間の通商交渉入りに向け、自動車・同部品の輸入制限という強硬策発動も辞さない構えを示した。

 「日本は(オバマ前政権時には)『報復はない』と感じていたが、(今は)正反対だ」。トランプ氏は7日、記者団にこう述べ、日本が要求に応じない場合、何らかの報復措置を取る可能性をちらつかせた。

 その有力候補が、自動車・同部品に追加関税を課す輸入制限の発動だ。トランプ氏は、カナダとの北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉に関し、「自動車に関税をかけないといけない。(発動すれば)壊滅的なことになる」と強調。「これを交渉のテコとして、私はたくさんの得点を稼いでいる」と述べ、自動車輸入制限を突き付けることによって相手の譲歩を引き出すことに自信を見せている。

 実際、欧州連合(EU)が7月、工業製品(自動車分野を除く)の関税引き下げ交渉開始や、大豆の輸入拡大を約束することで、米国は交渉期間中は輸入制限を発動しないことになった。メキシコも8月、NAFTA再交渉の大筋合意に際し、自動車・同部品の輸出上限枠の設定に応じた。主要な自動車生産国のうち、韓国も米韓FTA見直し交渉を終えており、トランプ氏が貿易赤字額が国別3位の日本を「次の標的」にするのは、自然な流れと言える。

トランプ米大統領=2018年9月7日、AP

 トランプ氏が急速に対日圧力を強めるのは、米農業界が中国などの報復関税に苦しんでいることが背景にある。「中国への輸出減少分を日本に買ってもらいたい」との声が農家から上がっており、米国は日本を交渉の場に引き込んで農産品の市場開放を迫る構えだ。

 日米は8月、新たな閣僚級貿易協議(FFR)の初会合で「相互信頼」を重視することで合意したものの、トランプ氏が対日圧力を強める中で、今月下旬に予定する次回FFRと日米首脳会談は、日本にとって自動車の輸入制限を回避できるかどうかの正念場になりそうだ。

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