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北海道震度7

犠牲者数が錯綜 政府主導で混乱も

平成30年北海道胆振東部地震に関する関係閣僚会議で発言する安倍晋三首相(右から2人目)=首相官邸で2018年9月8日午後5時19分、西本勝撮影

 今回の北海道で起きた地震では、安倍晋三首相や菅義偉官房長官が犠牲者数をいち早く発表している。国の発表内容は警察や自治体より遅れることが多く、政府の先行発表は異例だ。政府関係者は「官邸主導をアピールする狙いがある」と話すが、首相が発言した情報が不正確で官房長官が謝罪する事態も招いている。

 6日午後6時、安倍首相は政府の関係閣僚会議で「これまでに9人の方が亡くなられた」と発言。北海道庁が同日午後10時現在の被害状況として発表したのは「死者5人、心肺停止4人」で、どちらの情報を採用するかでマスコミ各社の報道内容も分かれた。

 翌7日に混乱が生じた。午前9時の関係閣僚会議で安倍首相が「16人の方が亡くなられた」と発言し、菅官房長官も約2時間後の記者会見で「死者16人」と発表したが、午後には「死者9人と心肺停止7人だった」と訂正し、謝罪した。集計段階で、医師が正式に死亡を確認していない心肺停止者を死者に含めたのが原因だった。

 関係者によると、6日に政府が発表した死者数にも心肺停止者数が含まれていた。基になる資料で「死者など」とされていたのに、官邸への報告までに「など」が抜け落ち、心肺停止者を死者にカウントした可能性があるという。

 災害の被害の発表を巡る混乱は今回が初めてではない。2015年9月の関東・東北豪雨では、茨城県などが一時「15人」と発表した行方不明者が、全員無事だったことが判明。今夏に発生した西日本豪雨でも、地元自治体と警察庁が発表した犠牲者数が食い違うなど情報が錯綜(さくそう)した。

 政府関係者によると、こうした事態を回避する目的もあって、官邸主導の発表を推し進めたという。この関係者は「政府の責任で正確な情報を提供するのであれば良い取り組みだ。ただ、今回は(20日開票の)自民党総裁選もにらみ、危機管理態勢の充実ぶりをアピールする狙いもあったかもしれない」と指摘する。【最上和喜、金森崇之】

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