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台風21号

イチョウ「標本木」も被害 大阪城公園

台風21号の影響で折れた大阪管区気象台のイチョウの標本木=大阪市中央区の大阪城公園で2018年9月10日、山田尚弘撮影
黄色く色づいたイチョウの標本木=2017年11月21日、大阪管区気象台提供

 大阪城公園(大阪市中央区)で大阪管区気象台が長年、色づきや落葉を観測してきた樹齢100年超のイチョウの「標本木」が台風21号の強風で折れた。市民が紅葉を楽しむ際の目安になっているが今後、観測が続けられるかは不明という。

 標本木は桜のソメイヨシノや梅が全国的に有名だが、他にも各気象台が「生物季節観測」としてクリやチューリップなど地域の特徴的な植物を選定。開花予想のほか、季節の遅れや進み具合を判断するのに活用されている。大阪では、ノダフジやツバキなど12種類を定期的に観測しており、その多くが大阪城公園内にあるが、イチョウ以外の標本木に被害はなかった。

 同気象台がイチョウの観測を始めたのは1982年。以来、4月の「発芽」▽11月上~中旬の「黄葉(おうよう)」▽同下旬~12月上旬の「落葉」と年3回観測、ホームページで公表している。標本木は代替わりの際、一緒に観測している複数の「副標本木」から、従来の個体と開花時期などのデータ差が最も少ない個体が格上げされるが、今回折れたイチョウの副標本木は未指定だった。他のイチョウではデータの継続性が失われる可能性がある。

 山崎誠導(せいどう)主任技術専門官は「人間で言えば背骨が折れたような状態で、秋に色づいたとしても正確なデータ収集ができるか分からない」と頭を悩ませる。犬の散歩で公園を訪れた同区の50代女性は「公園周辺の開発で緑が失われつつあるのを残念に思っていたので、ダブルショックだ」と肩を落とした。

 市によると、台風21号による市内の街路樹や公園などの樹木被害は約3200本に上る。吉村洋文市長は「失われた緑は市の力で取り戻す」として、補正予算案を組む方針を示している。【林由紀子】

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