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工藤会頂上作戦4年

官民一体で街浄化 動画PRも奏功

 特定危険指定暴力団「工藤会」(北九州市)のトップらを一斉逮捕した「頂上作戦」から11日で4年を迎えた。頂上作戦以降、北九州市では官民挙げた街づくりが進み、「暴力団の街」と恐れられたかつてのイメージから脱しつつある。

     市や県警、飲食店など約30団体で結成した小倉北繁華街魅力づくり推進協議会が3月、小倉の街をPRする動画「Are you happy? コクラナイト」(4分30秒)を公開した。

     PR動画は、仕事でミスをしたお笑いタレントの芋洗坂係長さんが小倉の夜の街で歌って踊るうちに元気を取り戻す--というストーリーで、同市出身の芋洗坂係長さんと地元のダンサーら約70人がネオン街で見事なダンスを披露。現職の女性警察官も繁華街にある実際の交番前に並んで出演し、街の「安全」をアピールする。これまでに約23万7000回が再生された。

     同市では、標章を掲示した店への暴力団の立ち入りを禁じた「標章制度」が2012年8月に始まった直後から、掲示した飲食店への嫌がらせや切り付け事件が相次いだ。14年9月の頂上作戦以降は暴力団絡みの事件がほぼなくなったが、繁華街に客足は戻らず、インターネットでは依然として「修羅の国」などと、やゆされたままだった。

     そこで市や県警が中心となり15年12月、繁華街を抱える小倉と黒崎(八幡西区)でそれぞれ設立したのが繁華街魅力づくり推進協議会だ。「暴力団員を捕まえても街の活気が戻らないのでは意味がない」と、地域の清掃や防犯パトロールに取り組み、街の安全性をPRする活動などを続けてきた。動画の製作もその一環で、安心して飲める飲食店やスナック、バーなど約250店を紹介する公式サイトも開設した。

     県警は協議会を支援する拠点を小倉北署に置き、8人が専従で当たる。街づくり団体に警察がここまで関与するのは異例だが、担当者は「街が良くなれば暴力団も入ってこられない」と強調する。

     こうした取り組みの効果もあり、市が17年11~12月に市内500社に実施したアンケートでは、市内の繁華街(小倉・黒崎)で「暴力団の影響力を特に感じず、接待等で利用している」と回答した社は106社(有効回答の約50%)となり、16年1月の前回調査の12社(同6%)から大幅に増えた。

     もっとも、標章制度開始直後に7割以上あった市内の飲食店の標章掲示率は相次ぐ事件を受けて50%台に低下。昨年末時点でも55・8%にとどまり、飲食店関係者らの不安が完全になくなったとは言えないのが現実だ。

     県警幹部の一人は「以前に比べると街は大きく変わったと思っているが、工藤会への恐怖を払拭(ふっしょく)できていない市民がいることも感じている。工藤会絡みのどんな小さな事件でも取り締まり、街をさらに良くしていきたい」と語った。

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