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自民党総裁選

相次ぐ自然災害に「防災」でも綱引き

自民党総裁選の共同記者会見で握手をする石破茂元幹事長(左)と安倍晋三首相=東京都千代田区の同党本部で2018年9月10日午前10時57分、渡部直樹撮影

 10日に論戦が本格化した自民党総裁選で、相次ぐ自然災害を受けて防災も論点に浮上した。安倍晋三首相(63)は防災のための国土強靱(きょうじん)化に取り組むと強調。石破茂元幹事長(61)は政府の司令塔となる「防災省」創設を訴えた。国民に災害対策への関心が高まる中、両陣営は政権担当者として危機管理能力をアピールしようと躍起だ。【高橋恵子、野間口陽】

 首相は10日に党本部で行われた所見発表演説の冒頭で、北海道の地震の際の大規模停電も踏まえ、電力や交通など全国のインフラを緊急点検する方針を表明した。今後3年間で防災・減災の緊急対策を集中的に講じる考えも示し、「安心できる強靱な日本を作り上げる」と述べた。

 国土強靱化は第2次安倍内閣発足直後に打ち出した「三本の矢」のうち、「機動的な財政出動」の一環。首相を支持する二階俊博幹事長が重視しており、今回の公約にも二階氏らの提言で5本柱の一つとして盛り込んだ。

 7月の西日本豪雨で自身も参加した飲み会が批判を受けたことも意識する首相は、台風21号や地震に関する関係閣僚会議などを連日開催。北海道を視察した9日には復旧費として予備費5・4億円の支出を表明し、翌10日に閣議決定するなど、災害対応の迅速さを演出しようと努める。

 一方、石破氏は10日の総裁選の共同記者会見で「災害に対応する体制が今のままでいいはずがない」と批判。内閣府や国土交通省などに分かれた省庁の防災機能を一元化することに意欲を示した。

 米国の連邦緊急事態管理局(FEMA)を視察した経験を挙げ、防災専門の官庁として専任閣僚や省庁間異動のない専任職員を配属する必要も指摘した。石破氏は地方行脚を兼ねて被災地の地方議員らと面談し、総裁選の特設ホームページに防災省の項目も設けた。会見では「実際起きたらどう対応しますか、じゃない」と危機管理の意識をアピールする場面もあった。

 首相は防災省の設置を「一考に値する」と述べたものの、東日本大震災に対する内閣の方針だった「全閣僚が防災担当」を改めて強調。「自衛隊、海上保安庁、役所を動かすのは首相。要は中身だ」とも語り、現状維持で首相がリーダーシップを発揮すればいいという考えをにじませた。

 防災省を巡っては、全国知事会が7月に設置を求める緊急提言を採択している。ただ省庁再編を伴うこともあり、政権内には「首相官邸が指揮する現体制でいい」(官邸スタッフ)と冷ややかな声も目立つ。

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