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GDP

先行きは懸念山積 年3.0%増の上方修正も

4~6月期の実質GDP
GDP成長率と内外需実質寄与度

 内閣府が10日発表した今年4~6月期の国内総生産(GDP、季節調整値)改定値は、物価変動の影響を除いた実質で前期比0.7%増、この状況が1年間続いた場合の年率換算で3.0%増と、速報値(1.9%増)から大幅に上方修正された。ただ、景気の先行きはトランプ米政権が仕掛ける世界的な貿易摩擦による輸出停滞や、北海道の地震など災害多発に伴う悪影響も懸念され、楽観できない。【大久保渉】

     GDPが年率3.0%増を記録したのは、16年1~3月期(3・4%増)以来で、2年3カ月ぶりの高い成長となった。好調な企業業績を反映し、設備投資が速報値の前期比1.3%増から、3.1%増に大きく上振れた。設備投資の伸び率は15年1~3月期(3.4%)以来3年3カ月ぶりの高水準で、人手不足を背景にした省力化投資などが堅調だったとみられる。

     一方、GDPの約6割を占める個人消費は、前期比0.7%増と速報値から修正がなかった。企業主導の景気回復の構図を鮮明にした。

     ただ、日本経済は足元では景気の下押し要因が山積している。北海道の地震では、道内全域が一時停電し、製鉄・製紙など多くの企業で工場の操業停止に追い込まれた。メーカー各社は順次生産を再開させつつあるが、電力供給は依然、不安定で、節電要請が出ているほか、非常措置として計画停電も検討されている。電力不安が生産回復の足かせとなる懸念がある。また、地震の影響は野菜や乳製品など北海道の農業にも及んでおり、食品の値上がりにつながれば、個人消費を冷やしかねない。

     また、西日本を中心に広範囲を襲った豪雨や台風では、旅行のキャンセルも相次いでいる模様で、近年急成長してきた訪日観光ブームにブレーキが掛かる恐れもある。

     一方、輸出を巡っては、トランプ政権の保護主義的な貿易政策が大きな不安材料だ。中国と貿易戦争を展開するトランプ氏は、対日貿易赤字も問題視。今月下旬に予定される閣僚級協議や日米首脳会談では、検討中の自動車・同部品の輸入制限の発動もちらつかせて、日本に農業市場開放など厳しい要求を突き付けてくる可能性がある。「対米協議が決裂し、実際に輸入制限が発動されれば、日本の自動車メーカーの経営に大きな影響が出る」(第一生命経済研究所の新家義貴氏)のは必至で、日本経済に深刻な打撃を及ぼす懸念がある。

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