メインメニューをとばして、このページの本文エリアへ

再思三省

第66回 決壊…何が壊れたのか

「再思三省(さいしさんせい)」とは何度も考え、何度も自らを省みること。実際に紙面に登場した事例などをひきながら、月1回、三つずつのテーマで気をつけたい事柄をつづっています。なお、この中には必ずしも一般的に間違いとはいえないものもあります。読者への配慮や紙面上の統一などの点から決めているものは、理由とともに示しています。

    主語は「川」?

     川が決壊→ 川の堤防が決壊、川が氾濫

     決壊の「決」の字には「切る」という意味があり、ずばりと切ることから、きっぱりと決める意に転じたそうです(学研新漢和大字典、常用字解など)。つい「川が決壊」と言ってしまうのは、水があふれて広がり、川自体の形が壊れるというイメージからかもしれません。しかし「切れて壊れる」ものは川の水ではなく、川とその周りを隔てる堤防のはず。堤防に言及せず、川があふれたことだけを書くなら「川が氾濫」とするのが適切でしょう。

    屋根あってこそ

     (屋外競技場の)こけら落とし → 完成記念試合 など

    「こけら」は木の削りくずを指すとともに、屋根をふく薄板(こけら板)のことでもあります。こけら落としの由来は、単に「木くずを払い落として完成」というより「木造の劇場で屋根をこけらでふき、完工してから余分の板くずを掃き落としたことから」(建築大辞典)とされ、屋根との関わりが深い表現です。「落とし」の部分を「落成」のことと説明する辞典も複数ありますが、いずれにしても屋根のない施設の初興行・試合には使わないほうがよいでしょう。

    濁らぬ目でチェック

     キャンパス(に絵を描く) → キャンバス または カンバス

     古典的なのに、なかなか撲滅できない濁点のミス。昔と違いローマ字入力が主流になっても出現し続けています。最近も「キャンパス(学園)/キャンバス(画布など)」「ケージ(籠)/ゲージ(測定機器など)」のようにあやふやに覚えがちな例から、「災害ボランディア(○ボランティア)」「(野球の素振りに使う)マスコットバッド(○バット)」など何だか力が入り過ぎてしまったような例まで、いろいろ直しました。チェックの目まで濁らないように注意しています。

    毎日新聞のアカウント

    話題の記事

    アクセスランキング

    毎時01分更新

    1. 福岡 大濠公園の池、元福岡銀頭取死亡 事故と事件で捜査
    2. 日本テレビ イッテQ疑惑で大久保社長謝罪 祭り企画休止
    3. 日本テレビ イッテQやらせ疑惑で不適切演出認める
    4. 中央防災会議 南海トラフ前兆 M8級「半割れ」で要避難
    5. キスマイ宮田俊哉 風間俊介の兄役で「やすらぎの刻~道」出演 短髪姿にメンバーは「アリだね!」

    編集部のオススメ記事

    のマークについて

    毎日新聞社は、東京2020大会のオフィシャルパートナーです