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北海道地震

親孝行だった「まーちゃん」

 最大震度7の地震に襲われ、36人の犠牲者を出した北海道厚真町。地震による土砂崩れで亡くなった厚真町富里の農業、佐藤正芳さん(65)。隣に住むいとこの佐藤泰夫さん(63)は年が近いこともあって、子どもの頃は一緒に山で桑の実をとったりして遊ぶなど兄弟のように育った。

 泰夫さんは6日午前3時過ぎ、グラグラという地震の揺れで目が覚めた。暗がりの中、2階の窓を開けると、木や土砂が家の近くを滑り落ちる様子が見えた。家の中でもテレビやタンスが倒れ、電気も付かなかった。「大変なことが起こっている」と感じた。

 明るくなるのを待って外に出た。隣にあるはずの2階建ての家がない。周囲は木と土砂だらけで、正芳さん方の屋根だけが見えていた。「まーちゃーん、まーちゃーん」。必死に呼びかけたが、返事はない。その日から昼も夜も、泰夫さんは捜索を見守り続けた。8日、正芳さんの遺体が発見された。

 正芳さんは10年ほど前に母親が亡くなるまで、農作業を終えると福祉施設に毎晩行き、入居している母親に夕飯を食べさせていた。「あの親孝行はまねできないな」とみんなが話すほどだった。「まじめで一直線で、面倒見の良いやつだった」。泰夫さんは正芳さんの人柄をしのんだ。【片平知宏】

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