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関西空港

閉鎖1週間 企業物流とインバウンド今後も懸念

滑走路が浸水した関西国際空港=2018年9月4日午後5時55分、本社ヘリから幾島健太郎撮影

 台風21号が日本列島を通過してから11日で1週間。浸水した関西国際空港が機能不全に陥っている状況は、企業物流や訪日外国人(インバウンド)に支えられた観光に大きな打撃を与えている。関空の全面復旧までに時間がかかれば、関西経済に深刻な影響を与えかねない。【岡奈津希、小坂剛志、加藤美穂子、釣田祐喜】

     「電子部品は迅速に届けることが不可欠。関空の早期復旧を期待したい」。ロームは関西などの拠点で生産した電子部品の半製品を空輸し、中国などで加工して製品化している。関空が浸水してからは、生産拠点から離れた成田空港などからの代替輸出を余儀なくされている。

     大阪税関によると、2017年の関空経由の輸出額は近畿2府4県全体の34%、輸入額は27%。輸出では電子部品、輸入では医薬品の取り扱いが多い。関空経由の輸出入がほぼできなくなり、電子部品メーカーなどは軒並み関空以外の空港利用を迫られている。村田製作所はスマートフォン用コンデンサーの輸出を関空から成田に、パナソニックや京セラも電子部品の輸出を関空から成田や中部国際空港に切り替えた。

     今のところ各社の生産活動に大きな影響は生じていないもようだが、代替輸送の拠点となっている空港がどこまで関空経由の荷物を引き受けられるかは不透明だ。空港別の国際貨物の取扱量(17年度)は関空は国内2位で83万トン。成田は関空を上回る228万トンだったが、中部は18万トンにとどまった。中部では関空経由で輸出する予定だった貨物の引き受けが増え、保管に使う倉庫の空きが乏しくなってきている。空港担当者は「貨物を処理できないほどではないが、荷物が増え続けると影響が出るかもしれない」と話す。成田は中部ほど逼迫(ひっぱく)はしていないが、「貨物が今後も急増していくかどうかはよく見極めないといけない」と話す。

     関空の全面復旧が見通せない状況は観光業界により深刻な影響を与える恐れがある。17年に日本を訪れた外国人のうち、関空経由は716万人と成田の764万人に迫る国内第2の「空の玄関口」だ。関西のホテルでは関空が浸水した4日以降、宿泊予約のキャンセルが相次ぐ。

     リーガロイヤルホテル(大阪市)では今月末までに入っていた外国人団体客の予約が計500室キャンセルされた。担当者は「関空が復旧しても風評被害で影響が長引くのでは」と心配する。京都ホテルオークラ(京都市)は4、5両日で計20件以上のキャンセルが入り、いまだキャンセルが収束する兆しはみえないという。訪日外国人向け旅行会社「フリープラス」(大阪市)は台湾や韓国の観光客の利用が多いが、14日までのツアーの8割以上がキャンセルされた。小西宏明取締役は「10月の国慶節(中華圏の建国記念日)や紅葉のシーズンまで関空の機能不全が続くと影響は深刻だ」と話す。

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