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国際 日本の商業捕鯨 再開の見通し立たず

ミンククジラ

田中洋之たなかひろゆき 毎日新聞まいにちしんぶん 編集委員へんしゅういいん

 前回ぜんかいつづいてクジラのはなしです。みなさんはクジラのにく鯨肉げいにく)をべたことがありますか。日本にっぽん戦後せんご南極海なんきょくかいなどでクジラをたくさんって、食用しょくようにしてきました。食料事情しょくりょうじじょうわるいころ鯨肉げいにく貴重きちょうなたんぱくげんで、学校給食がっこうきゅうしょくにもクジラの竜田揚たつたあげがよくされていました。

     現在げんざい鯨肉げいにくっているところはほとんどかけません。2008ねんのアンケート調査ちょうさによると、鯨肉げいにくべたことがないひとは22%で、とくに10~20だい若年層じゃくねんそうでは男性だんせいの37%、女性じょせいの51%が「べたことがない」とこたえました。

     日本にっぽんは30年前ねんまえ商業目的しょうぎょうもくてき捕鯨ほげい中断ちゅうだんしました。乱獲らんかくでクジラが減少げんしょうし、クジラの保護ほご責任せきにんをもつ国際機関こくさいきかん国際捕鯨委員会こくさいほげいいいんかい(IWC)が1982ねん商業捕鯨しょうぎょうほげい一時停止いちじていしめたためです。鯨肉げいにく国内消費量こくないしょうひりょうはかつてねん20まんトンをえていましたが、現在げんざいは5000トンほどです。

     日本政府にっぽんせいふはブラジルで先月開せんげつひらかれたIWCの総会そうかいで、商業捕鯨しょうぎょうほげい再開さいかい提案ていあんしました。しかし、加盟かめい89かこくのうち賛成さんせい27、反対はんたい41で否決ひけつされました。アメリカやオーストラリア、イギリスなど捕鯨ほげい反対はんたいする国々くにぐににとって、クジラはべるものではなく、まもるべきもので、「環境保護かんきょうほごのシンボル」とみられています。クジラはホエールウオッチングのような観光資源かんこうしげんにもなっています。

     日本にっぽんは87ねんから、クジラのかず生態せいたいなどを調しらべるためとして調査捕鯨ちょうさほげいおこなっています。クジラの資源しげん回復かいふくしており、商業捕鯨しょうぎょうほげい再開さいかいしても問題もんだいないと主張しゅちょうしていますが、反捕鯨国はんほげいこく理解りかいられていません。

     捕鯨ほげい日本にっぽん伝統文化でんとうぶんかといわれます。ただ、以前いぜんとちがってクジラ以外いがいにく市場しじょう出回でまわり、日本人にっぽんじん食生活しょくせいかつ変化へんかしています。クジラの保護ほごうったえる国際世論こくさいよろんはんしてまで商業捕鯨しょうぎょうほげいにこだわるべきなのか、議論ぎろん必要ひつようです。


     通算つうさん年半ねんはんにわたりモスクワ特派員とくはいんをつとめ、ユーラシア大陸たいりく各地かくち取材しゅざいした。ロシアがんだキャラクター「チェブラーシカ」をこよなくあいする。

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