ドイツ初の女性首相として、国際問題の解決に貢献してきたアンゲラ・メルケル首相(64)が先月、3年後の政界引退を表明した。政権内の内紛から、与党が地方選挙で大敗した責任を明確にし、政権を立て直そうと勝負に出た形だ。世界では今、トランプ米大統領のように平気でウソをつき、移民など少数派の排除を主張する「強い男」が台頭する。こういう時代にこそ、異論を排除するのではなく、対話を模索してきたメルケル氏の「言葉」と「姿勢」が、改めて評価されるべきだと私は感じている。
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