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井波律子・評 『ただの文士 父、堀田善衞のこと』=堀田百合子・著

 (岩波書店、2052円)

生きかた、ありかたを鮮やかに浮き彫り

 戦後まもなくからほぼ半世紀にわたり、『広場の孤独』『時間』などの小説、『方丈記私記』『ゴヤ』『定家明月記私抄』などの評伝、『上海にて』『キューバ紀行』などの評論等々、さまざまな分野で次々に秀作、超大作を著した堀田善衞(よしえ)(一九一八-一九九八年)の回想記である。著者は長女の堀田百合子(一九四九年生まれ)。堀田善衞は「原稿を書くということは、原稿用紙の升目に一文字ずつ田植えをしているようなものだ」と言いながら、深夜、トントン、トントントンと万年筆の音を響かせて、ひたすら原稿を書き綴(つづ)っていたという。

 そんな父の姿を幼い頃から見てきた著者が、ときにユーモアをまじえつつ描く素顔の堀田善衞は、著者自身「…

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