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中島岳志・評 『小泉信三 --天皇の師として、自由主義者として』=小川原正道・著

 (中公新書・842円)

「道徳的資質」の重要性説く

 平成の世が終わろうとしている。来年は今上天皇が退位し、皇太子が即位する。今上天皇が行動で示した象徴天皇のあり方が問われる。

 この時、重要になるのは、若き日に影響を受けた教育係の存在である。皇太子時代、教育の全権を委任されたのは小泉信三。マルクス主義批判の経済学者として活躍し、慶應義塾塾長として知られた人物だ。本書は、小泉の人生を辿(たど)る。

 小泉の父・信吉は、慶應義塾総長(のちに塾長)をつとめた人物で、福沢諭吉から信頼された。父が数えで4…

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