<ka-ron>
ベルツ(1849~1913年)はドイツの人。明治の初め、西南戦争の前年に医学のお雇い外国人教師として日本に招かれ、東京大学で教えた。功績は大きい。
日本人を妻とするなど、日本を深く愛し、文化を理解したが、批判も厳しかった。
在職25年の祝賀会で述べたあいさつには、今も刺さるような言葉がある。岩波書店「日本近代思想大系14・科学と技術」から要点を引こう。
それによると、日本人は西洋の科学を「年にこれだけの仕事をする機械」ととらえ、他の場所にもたやすく運…
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