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「壁」と世界

序章 消えぬ祖国・東独/13 「新世界」に消費の波

インドネシア・バリ島にある山岳地帯で休日を過ごすペーターさん=本人提供

 ベルリンの壁崩壊の1年前に壁を越えて西ドイツにやってきたトルステン・ペーターさん(54)は、ベルリン北部の外国人向け集合住宅で管理人の仕事に就き、統一後、電気会社の暖房技師になった。しかし、西独式の消費社会に染まっていく統一ドイツの姿に、疑問を抱くようになった。誰もが仕事を得ることに懸命で、他人のことを考える余裕がない。そんな社会にへきえきし、「新しい世界を見てみたい。自由を感じたい」と思うようになった。1993年、ペーターさんは生まれ育ったベルリンを去ることを決めた。

 向かった先はインドネシア・バリ島だった。古い価値観が残る世界を見てみたい。そんな思いから選んだ場所…

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