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ダブルワークでうつ病 「労災1社分だけ算定は違法」と男性が国を提訴

 契約社員として2社で働き、長時間労働でうつ病を発症した大阪府の男性(49)が、労災保険の休業補償金を1社分だけの賃金に基づいて算定したのは違法として、国に給付決定の取り消しを求める訴えを大阪地裁に起こした。政府は会社員の副業や兼業を推進しており、男性側は「ダブルワークでは両方の賃金に対して補償すべきだ」と訴えている。

 9日に第1回口頭弁論が開かれ、国側は請求の棄却を求めた。

 訴状などによると、男性は2014年2月、ガソリンスタンドの運営会社に契約社員として入社し、府内のスタンド2店で週6日勤務。さらに、関連会社の契約社員として同じ店舗で週2日、勤務するようになった。休日はなく、夜から翌朝まで働いた。2社分の仕事は150日以上の連続勤務や、1カ月134時間に及ぶ時間外労働があった。

 男性は同年6月にうつ病を発症。運営会社での長時間労働やパワハラが原因だとして、15年に労災認定を受けた。しかし、労働基準監督署で休業補償金の算定基準となったのは、運営会社の賃金だけで関連会社分は認められなかった。

 労災制度では賃金の原則8割分が休業補償金として支給される。しかし、基準となるのは病気やけがの原因となった1社分の賃金だけで、副業分は除外される。男性は法廷で「ダブルワークは会社に言われて断れなかった。その賃金が補償されないと安心して働けない」と訴えた。【戸上文恵】

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