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政府、北朝鮮非難決議案の国連提出見送り 「対話重視」で拉致交渉の糸口探る

菅義偉官房長官=川田雅浩撮影

 政府は13日、スイス・ジュネーブで開催されている国連人権理事会への対北朝鮮非難決議案の提出を見送ると発表した。昨年までは11年連続で欧州連合(EU)とともに提出してきたが、今回は「圧力重視」から「対話重視」への転換を強くにじませ、拉致問題を含む日朝交渉の糸口を探りたい考えだ。

 菅義偉官房長官は記者会見で、トランプ米大統領が2月末の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長との2回目の米朝首脳会談で拉致問題を2度取り上げたことを踏まえ、「米朝会談の結果や拉致問題を取り巻く諸情勢を総合的に検討した」と説明した。EUが提出予定の決議案に対し、強い賛意を示す「共同提案国」にも加わらない方向だ。

 安倍晋三首相は昨年6月の第1回米朝首脳会談以降、北朝鮮への「圧力路線」からの軌道修正を図ってきた。国会答弁などで「最大限の圧力をかける」「北朝鮮は脅威」などの表現を抑制。「今度は自分が金委員長と向き合う。あらゆるチャンスを生かす」などと述べ、拉致問題解決に向けた日朝交渉を呼びかけてきた。

 だが、第2回米朝会談後の今月8日、朝鮮労働党機関紙は、日朝交渉を否定する論評を掲載。「言葉だけでなく、行動でも姿勢を示す」(政府関係者)ため、EUと2008年以降共同提出してきた決議案の提出見送りを決めた。EUの決議案の採決では賛成する方針だが、「提出者になるのとは重みが異なる」(同)と解説する。

 ただ、日朝交渉への道筋は描けていない。北朝鮮が日米などによる「対北包囲網」を揺さぶるために日本に接近してくるとの見方もあるが、外務省幹部は「制裁緩和を狙う北朝鮮にとって、米国や中国と比べ、日本の優先度は低い」と指摘する。

 また、政府は北朝鮮への輸出入の全面禁止など4月13日に期限を迎える日本独自の対北朝鮮制裁は2年間延長する方針だ。経済制裁を続ける国際社会と協調して「対話と圧力」路線を維持するためだが、北朝鮮が反発する可能性もある。【秋山信一】

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