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代表戦に間に合わなかった長友佑都の復帰…コパ・アメリカへの道を切り開くには?

情報提供:サッカーキング

[写真]=Getty Images
 スュペル・リグ連覇を目指すガラタサライは今、シーズン終盤を迎えている。しかし、今シーズンは同じくイスタンブールを本拠地とするライバル、バシャクシェヒルに後塵を拝し、残り試合を1つも落とせない状況に追い込まれている。3月9日から開催された第25節では、バシャクシェヒルがフェネルバフチェに勝利を収めた。仮にガラタサライが11日のアンタルヤスポルに敗れると、勝ち点差がは11に開いてしまう状況だった。

5発圧勝も代役が実感させた長友の重要性

 ガラタサライを率いるトルコ屈指の名将、ファティ・テリム監督は、勝ち点3奪取のために絶対的信頼を寄せる長友佑都の起用に強いこだわりを見せていてた。が、2月24日のアクサヒル戦で右ひざ靭帯を負傷した彼を、2戦続けてベンチ外にするという決断に至った。

 指揮官は代役として23歳のエムレ・タシュデミルを起用したが、経験不足の影響か、ポジショニングが前がかりになりすぎる傾向が見受けられた。長友がこの位置に入る時は攻守両面で安定感をもたらしてくれるのに、タシュデミルが同ポジションを務めたこの日はどうしても守備面での不備が目についた。

 同日のアンタルヤスポルとの一戦はホームのガラタサライが5-0で圧勝。首位のバシャクシェヒルとの勝ち点差8をキープしてタイトル獲得の可能性をつないだ。この試合の両チームの実力差は大きく、試合全体を通して長友不在の穴は露呈されずに済んだが、安定感を欠いた代役のプレーがベテラン左サイドバックの存在の大きさを実感させたのはやはり事実だろう。

過密日程の影響で満身創痍の体に

「長友の状態? どうだろうね」

 試合後、テリム監督は苦笑いしながらスタジアムを去っていったが、お気に入りの長友を使えなかったことに多少の不満が残った様子だった。ガラタサライのチームドクターに長友の状態を聞くと、「無理をすればプレーできる状態ではあるが、あと1週間で国際Aマッチウイークで、3月末もリーグ戦の試合がない。それまでしっかり休んで完治すれば、4月からの終盤戦でフル稼働できる。そういう判断で完全別メニューで調整している」と話した。

 確かに、現時点での彼は満身創痍と言わざるを得ない状況だ。昨年のロシア・ワールドカップの後、8月にはトルコ2年目のシーズンがスタート。前半戦はリーグとチャンピオンズリーグ(CL)を戦い、合間には森保一監督が就任した新生日本代表にも合流した。アクシデントもあった。2018年10月24日のCL(シャルケ戦)で胸にボールを受けると、肺気胸を発症した。それでも、長友はわずか1カ月で戦線に復帰した。

 そこから前半戦ラストゲームを戦い、2019年1月にはアジアカップに参戦。全7試合中6試合でフル出場を果たし、堂安律(フローニンゲン)ら若い世代を引き上げようと懸命に努めた。大会直後の2月上旬にトルコに戻ってからも、気持ちを切らすことなくクラブの戦いに注力しようとした。しかし、疲労蓄積が祟ったのか、発熱や右ひざ負傷などコンディション不良が相次いだ。

クラブ関係者の理解を取り付けるには…

 これで長友が3月の日本代表2連戦(22日・対コロンビア、26日・対ボリビア)に出場することはなくなった。長きに渡って日本代表不動の左サイドバックとして君臨し続けてきた男も、準優勝に終わったアジアカップ後には「もう代表に呼ばれないかもしれない」と危機感を募らせていた。今回は山中亮輔(浦和レッズ)や杉岡大暉(湘南ベルマーレ)らの抜擢が有力視されているが、新世代が大きなインパクトを残せば、代表通算116試合に出場した長友もうかうかしてはいられない状況だ。

 6月には日本代表が参加するコパ・アメリカがブラジルで開催される。今季のハードスケジュールを考えると、ガラタサライが長友の派遣を渋る可能性は否定できない。とはいえ、4~5月のシーズン終盤戦で彼自身がしっかりとコンディションを整え、大逆転でリーグ優勝を飾ることがあれば、テリム監督らクラブ首脳陣もコパ・アメリカ出場を容認する方向へ傾くことはあり得る。長友自身もそれを主張しやすい環境になるのは確かだ。

「1歳になった息子が分かるようになるまで日の丸をつけていたい。カッコいい親父の姿を見せたい」と口癖のように言っている長友にしてみれば、コパ・アメリカ、さらに秋から始まる2022年カタール・ワールドカップアジア予選も全て参戦したいという意欲は強いはず。それを現実にするためにも、クラブ関係者の理解を取り付けられるようなフィジカルコンディションを維持し、安定したパフォーマンスを見せつけることが肝要だ。

 この1カ月は公式戦から離れ、自分やガラタサライ、日本代表を外から見つめ直せる貴重な時期。ここまで全力疾走を続けてきた長友には、滅多にない時間を最大限有効活用し、体のメンテナンスをしっかり行い、まだまだ世界トップレベルで走り続けられることを実証してほしい。“向上心の鬼”と自称する彼には、必ずやそれができるはず。日本のダイナモが再びピッチで輝きを放つ日がいち早く訪れることを多くの人々が待ち望んでいる。

文=元川悦子

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