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◆クローゼットに閉じ込められた僕の奇想天外な旅(2018年、仏・ベルギー・インド)
インドの大道芸人アジャ(ダヌーシュ)は、会ったことのない父親を探しに、亡き母の遺灰と共にパリへ旅立ちます。しかしお金がなく、インテリア店のクローゼットの中で一夜を過ごすことに。あろうことかその家具が英国に出荷されてしまったことから珍道中が始まります。「箱入り娘」ならぬ箱に入って旅をした青年は、恋をし、危険な指令をこなし、さまざまな人と出会うことで人生が変わり始めます。
アジャが出会ったのは他人だけでなく、自分自身でもありました。「自分探し」を気取ったわけではありません。そんな余裕はなく、彼はただお金が欲しかった。お金さえあれば幸せになれると思っていました。けれどもあるきっかけで、その考えを見つめ直すことになります。「お金持ち」という条件付きの幸せが、「お金がないままで」という条件ナシの幸せに変わったのです。このままの私でいいと思えたことで、彼の世界は広がりまし…
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