移民拘束過去最多 メキシコ対策強化 長期滞留 米追加関税避ける狙い

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米国に不法入国しようとして拘束され、メキシコの治安当局者に連行される中米ニカラグアの少女ら=メキシコのシウダフアレスで6月21日、ロイター
米国に不法入国しようとして拘束され、メキシコの治安当局者に連行される中米ニカラグアの少女ら=メキシコのシウダフアレスで6月21日、ロイター

 中米から米国を目指す不法移民に寛容とみられてきたメキシコが移民への取り締まりを強化している。6月の移民の拘束者数は過去最多に上った。トランプ米政権による対メキシコ追加関税を避ける狙いだが、国内に滞在する移民への支援策は十分ではなく、混乱は深まっている。

 メキシコではこれまで、米国への国境越えを図る移民を取り締まらないのが通例だった。メキシコの移民対策に不満を募らせ、メキシコからの全輸入品に5%の追加関税を課すと表明したトランプ大統領に対し、メキシコは6月7日、対策強化と引き換えに追加関税の無期限延期で米国と合意した。ただ合意によると、45日間で対策は中間評価され、90日間で成果が十分でないとみなされれば追加措置を取られることになっており、メキシコは躍起になって対策を講じている。

 米国との国境地帯に加え、中米グアテマラとの国境地帯や移民の北上ルートに計2万5000人以上の治安当局者を配置。米国へ入国しようとしたり、グアテマラ経由で自国に入国したりする移民の拘束を強化した。

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