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<ka-ron>
<軍人は小児に近いものである>と書いたのは作家・芥川龍之介(1892~1927年)だ。(新潮文庫「侏儒(しゅじゅ)の言葉」)
芥川の軍人嫌いはよく知られている。<軍人の誇りとするものは必ず小児の玩具(おもちゃ)に似ている>と評し、<わたしには実際不思議である。なぜ軍人は酒にも酔わずに、勲章を下げて歩かれるのであろう?>と皮肉った。彼は後世の変転と破局を見ることなく命を絶つ。
そして今公開中の映画「アルキメデスの大戦」(三田紀房(のりふさ)作、山崎貴監督)は33年が舞台。大陸進出をめぐって日本は孤立し、国際連盟を脱退したころだ。主人公の若き天才数学者、櫂直(かいただし)も軍部への嫌悪感を隠さない人物である。
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