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歌舞伎の怪談物の代表作「通し狂言 東海道四谷怪談」が9月2日から、京都・南座で上演される。関西の本興行では26年ぶりの上演。二枚目だが性根は悪の民谷(たみや)伊右衛門に片岡愛之助、無残な死をとげる女房お岩に中村七之助、お岩の妹お袖に横恋慕する薬売りの直助権兵衛に市川中車。人気の3俳優が全員初役で挑み、過去にお岩を演じた坂東玉三郎が監修を担当する。
四世鶴屋南北の作で、1825(文政8)年、江戸中村座で初演。初演時は「仮名手本忠臣蔵」と交互に組み合わせる形で2日がかりで上演された。伊右衛門は「仮名手本忠臣蔵」で取りつぶしになった塩冶(えんや)家の浪人で、お岩も塩冶浪人の娘という設定。忠臣蔵の世界と表裏一体になった作品で、恐ろしい演出の中に、人間の欲と深い業を濃厚に浮かび上がらせる。
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