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ペルシャ文学者が見たイラン、米国、そして日本 外交にこそ、文化が必要

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=川崎市麻生区で、吉田航太撮影
=川崎市麻生区で、吉田航太撮影

 対立が深刻化する米イラン関係は解決の糸口が見えない。中東の大国イランは米国との対話を拒み、国際社会で孤立を深めているようにも見える。ところが、東京外国語大名誉教授でペルシャ文学研究の第一人者、岡田恵美子さん(87)は「イランは昔も今も言葉と文化を大切にする国。これほど誤解されている国はない」と訴える。そんなイランと貴重な交流を持ち続ける日本が米イラン間の仲介役として果たすべき役割にも触れ、「今の日本は米国に遠慮ばかり。属国のようだ」と嘆く。【鵜塚健】

 岡田さんはイスラム革命(1979年)前の王政時代だった63年から4年間、イランへ単身留学し、博士号を取得した。以来、この国を深く見つめてきた。「多くの日本人はペルシャというと、じゅうたんや(古代ペルシャで作られた)正倉院宝物をイメージするのに、イランというと革命やイラン・イラク戦争に結びつけてしまう。イランとペルシャは同じなのに」。ペルシャじゅうたんが敷かれた川崎市内の自宅で、岡田さんはにこやか…

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