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「それもそうか」
「うん、せっかくかけてきてくれたのに、ごめんなさいねえ」
「こちらこそ、タイミングが悪くてすみません」
「とりあえず、わたしは寝たほうがいいみたいだから、横になるわ。なので、悪いけどまた今度でいいかしら」
わかりました、また今度、とでも言って、いさぎよく電話を切るべきシチュエーションではある。
だが、これっきりになってしまうのをおそれる横口健二は、望みをつなぐための言葉を無理矢理ねじこむみたいに通話先へと投げかけた。
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