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カキの稚貝、自前で採取
カキ養殖の県内最大産地、鳥羽市浦村町の生浦(おうのうら)湾で、養殖事業者の山本善幸さん(47)が、カキの稚貝を湾内で採取する「自前調達」に取り組んでいる。同湾ではすべての稚貝を宮城県から購入していたが、2011年の東日本大震災で調達が危ぶまれたため、自前調達が大きな課題となっている。養殖事業者でつくる「浦村種見(たねみ)研究会」の代表でもある山本さんは、「今年は3年ぶりに稚貝が採取できた。まだ1割程度に過ぎないが、もしもの時に備え、全量を自前で確保できるようにしたい」と意気込んでいる。【林一茂】
東日本大震災による津波は生浦湾にも押し寄せた。高さ1・8メートル。1250台の養殖いかだの固定アンカーが切れて漂流、一部は太平洋へと流出する被害となった。当時、山本さんはホテルを経営し、父親の正美さん(82)がカキ養殖を手がけていた。「折り重なったいかだを目の当たりにし、青ざめた」と振り返る。
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