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遠い真相

児童生徒の自殺や事故で、事実を解明すべき学校側や第三者委の調査に多くの遺族が不信感を抱いていることが、毎日新聞などのアンケートで浮かび上がった。「子供に何があったのか」。その真相から遠ざけられていると訴える被害者家族を訪ねた。

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遠い真相

学校事件事故/5止 福井・鹿児島 中学生、教師の指導苦に自殺 息子の死、忘れないで

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鹿児島県奄美市で中学1年だった息子を自殺で亡くした父(奥)の話を聞く佐賀大の学生たち=樋口岳大撮影
鹿児島県奄美市で中学1年だった息子を自殺で亡くした父(奥)の話を聞く佐賀大の学生たち=樋口岳大撮影

再発防止、願う被害家族

 福井県池田町の町立中で2017年3月14日、教師から繰り返し厳しい叱責を受けていた2年の男子生徒(当時14歳)が、校舎から飛び降りて命を絶った。しかし、今年2月に町が再発防止を目指して改定したはずの教育大綱には、遺族にとって具体策と思えるものがなく、目を通した母は「息子の姿が見えない」と感じた。

 町教委が設置した第三者委員会は17年9月に報告書をまとめた。いずれも当時30代の担任の男性教諭と、副担任の女性教諭の指導を問題視し「生徒は厳しい指導叱責にさらされ続け、孤立感、絶望感を深め、自死に至った」と結論付けた。

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