映画「風の電話」 震災の傷「うそのない芝居」で

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映画「風の電話」の諏訪敦彦監督=大阪市西区で、倉田陶子撮影
映画「風の電話」の諏訪敦彦監督=大阪市西区で、倉田陶子撮影

 東日本大震災で家族を亡くした少女の故郷への旅路を追った映画「風の電話」が24日、大阪のなんばパークスシネマなど全国で公開される。即興性を重視し、俳優の内面から湧き上がる感情や言葉を求める諏訪敦彦(のぶひろ)監督は「うそのない芝居が、かけがえのない瞬間を生んでくれた」と語る。

 風の電話は「死別した人ともう一度話したい」という思いから、岩手県大槌町在住のガーデンデザイナーが自宅の庭に設置した実在の電話ボックス。諏訪は「電話の存在自体が興味深い」と監督の依頼を引き受けた。

 高校生のハル(モトーラ世理奈)は一緒に暮らす伯母(渡辺真起子)が倒れたことをきっかけに、広島から生まれ故郷の大槌町を目指す。老いた母と暮らす公平(三浦友和)、原発で働いていた森尾(西島秀俊)らとの出会いを経て、ハルは「風の電話」にたどりつく。

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