連載

特集ワイド

「人だかりがする」ニュースを目指して、読み応え十分の記事をラインアップ。

連載一覧

特集ワイド

喜び共有、映画館でこそ コロナ禍でも「楽観貫きたい」 俳優・片桐はいりさん

  • ブックマーク
  • 保存
  • メール
  • 印刷
毎週のように通っている「キネカ大森」のロビーに立つ片桐はいりさん=東京都品川区で、藤井太郎撮影
毎週のように通っている「キネカ大森」のロビーに立つ片桐はいりさん=東京都品川区で、藤井太郎撮影

 コロナ禍で映画館などのエンターテインメント業界は試練に立たされている。ようやく第1波が去り、少し息をついた途端に再び感染が拡大。観客はなかなか戻らない。シアターの入り口でチケットの半券をもぎ取る「もぎり」のボランティアを続けてきた俳優の片桐はいりさん(57)は今、何を思うか。行きつけの映画館「キネカ大森」(東京都品川区)を訪ねた。

 「もぎりはたぶん、もうできないです。絶滅したと思っています」。白いマスクを着けた片桐さんはそうつぶやいた。黒い瞳が悲しそうに沈んでいる。

 幼い頃に映画に魅せられ、その世界に近づきたいと、大学生になって東京・銀座の映画館でアルバイトをした。これが片桐さんのもぎり人生の始まりだった。俳優として有名になった後も時間を見つけてはもぎりを続け、キネカ大森には毎週のように足を運んでいた。

 だ…

この記事は有料記事です。

残り2465文字(全文2824文字)

あわせて読みたい

この記事の特集・連載

アクセスランキング

現在
昨日
SNS

スポニチのアクセスランキング

現在
昨日
1カ月